小球性貧血の原因
●鉄欠乏性貧血が最も多く,慢性疾患に伴う貧血,サラセミアが続く.
鉄欠乏性貧血の病歴・身体所見
●異食症,restless leg症候群,舌乳頭萎縮,口角炎は鉄欠乏性貧血にしばしば合併する.
●嚥下障害があればPlummer-Vinson症候群や食道癌を考える.
●青色強膜は鉄欠乏性貧血の診断に有用である.
●匙状爪があれば鉄欠乏性貧血を疑うが,診断特性についてはよく分かっていない.
●異食症(氷や土壁を食するのが有名)は鉄欠乏性貧血の5-58%で見られる〔S Afr Med J. 2007 Nov; 97(11): 1069-71〕.
●restless leg症候群はチロシンヒドロキシラーゼの補酵素である鉄が欠乏し,ドパミンが減少することで起こる.
●Plummer-Vinson症候群は鉄欠乏性貧血に食道のwebと嚥下困難を合併した症候群であるが,現在では極めて稀である.
▶口角炎・舌乳