大球性貧血の原因
●MCV≧130flであればほぼ全例で巨赤芽球性貧血である.
●MCV<120flであればアルコールなどによる肝疾患の可能性が最も高い.骨髄疾患,網状赤血球増多,薬剤も遭遇する頻度が高い原因である.
●骨髄疾患の中では高齢者の骨髄異形成症候群が最も一般的である.
●DNA合成障害
▶巨赤芽球性貧血(ビタミンB12欠乏,葉酸欠乏)
▶薬剤(抗癌剤,メトトレキサート,抗HIV薬,ST合剤,サルファ剤,抗痙攣薬,硝酸薬,メトホルミン)
●骨髄疾患
▶骨髄異形成症候群(MDS)
▶急性骨髄性白血病(赤白血病),LGL白血病
▶鉄芽球性貧血(後天性,MDSの1つ)
▶再生不良性貧血
●網状赤血球が増加:溶血性貧血,急性失血後
▶網状赤血球のMCVは112[103-126]fl〔Blood. 1995 Feb 1; 85(3): 818-23〕であり,MCVが120flを超えることは稀.
●脂質異常
▶肝疾患(