血管内悪性リンパ腫
●悪性リンパ腫の中でも腫瘤形成を来さない血管内悪性リンパ腫(intravascular lymphoma;IVL)は診断が非常に困難である.
●発熱を伴う脳虚血症候,皮疹を伴う不明熱,肝脾腫を伴う不明熱,血球貪食症候群,発熱を伴う肺塞栓様呼吸不全がよく知られたIVLのパターンである.
●LDH高値は簡便で比較的鋭敏な検査である.
●平均70[34-90]歳.男女差なし.
●悪性リンパ腫の0.1%がIVLである.大型のB細胞性リンパ腫が多い.
●91%はB細胞系のマーカー表現で,T細胞系は9%のみ〔Oncologist. 2006 May; 11(5): 496-502〕.
▶中枢神経型IVLでは頭部MRIにて小血管虚血や脱髄所見が得られる.髄液検査ではリンパ球数増多を認めることが多い.
▶皮膚所見は四肢近位・下腹部・乳房下部に多い.
▶日本では特に血球貪食症候群と関連が多く報告されてお