HIV感染症の疫学
●日本でもHIV新規感染者は毎年1,000人以上,AIDS発症は400人以上と急増中である.
●HIV患者の90%以上は男性である.
●HIV感染症は20-40歳が多いが,AIDS発症は50歳代まではよく見られる.
●4-5人に1人は異性間性的接触であり,男性間性交渉や静注薬物乱用のリスクがなくてもよい.
●2011年度の日本におけるHIV新規感染者は1,056人,AIDSを発症した人は473人である.患者の94%が男性であり国内感染が84%と多い.
●2011年度の献血検体におけるHIV抗体もしくはPCR陽性率は10万件あたり1.695であった.
急性HIV感染症の臨床所見
●初感染より2-4週間後に半数で何らかの急性感染症状を呈する.ウイルス量が多いことから,この時期を見逃さないことがHIV感染症を蔓延させないために重要であるが,正しく診断されているのは1/4の症例のみである.
●①インフルエンザ様症状が1週間以上遷延する場合,②伝染性単核球症様症候を呈する場合(咽頭痛・リンパ節腫脹・肝障害・脾腫),③無菌性髄膜炎を診た場合には急性HIV感染症を鑑別に加えるべきである.
●これらの状態にⒶリスク(性行為・麻薬)のある場合,Ⓑ皮疹や下痢がある場合,Ⓒ口腔内潰瘍や鵞口瘡がある場合はさらに疑いは強くなる.
急性HIV感染症の検査所見
●抗体検査はwindow periodで偽陰性がありうるので,抗体が陰性でも疑いが高ければHIV-RNAをチェックする.
●血球減少,肝障害などが見られることもあるが非特異的である.
●以前のHIVの抗体検査は最長3か月間のwindow periodがあった.IgM抗体も検出する以外に,p24抗原を検出できるようになった最近のHIV抗原抗体検査であればwindow periodは8週間以下であるとされる.
▶急性HIV感染症に対してもp24抗原は感度8
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