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診断

1 喀血

喀血と吐血との鑑別

泡沫状の血液やアルカリ性の血液,呼吸器症状がある場合は喀血と考える.

喀痰全体が血性であれば下気道からの出血を考えるが,喀痰に線状の血液が付着している場合は上気道からの出血の可能性が高い.

喀血と吐血の鑑別

▶大量喀血では喀血した血液が咽頭に溜まり,それを嘔吐するように吐き出すので吐血と間違えることがあるが,呼吸状態が悪いことが鑑別点である.ただし高齢者や意識状態が悪い場合は吐血でも誤嚥して呼吸状態が悪いこともある.この場合は胃洗浄にてある程度鑑別が可能である.

▶それ以外には後鼻腔からの鼻出血を喀血と誤ることもある.

喀血の原因疾患

気管支拡張症が最も多い原因である.

肺癌と肺結核が見逃してはならない2大疾患である.

急性疾患では血管系疾患(肺塞栓,胸部大動脈瘤破裂,小〜中血管炎)や肺胞出血が見逃すと致死的な疾患であり重要である.

かつては喀血の原因の22%が結核とされ

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