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2 ばち指

ばち指

3/4の症例では基礎疾患として肺疾患がある.

肺気腫だけではばち指は通常見られないので,喫煙者のばち指では肺癌を否定する必要がある.

チアノーゼ性先天性心疾患や亜急性感染性心内膜炎,肝硬変症,炎症性腸疾患,甲状腺機能亢進症,POEMS症候群(Crow-Fukase症候群)でも見られる.

指頭部で血管増生・結合組織が増殖した結果,ばち指が生じると考えられている.

ばち指の発生機序

ばち指を起こしやすい疾患としてはシャントが長期間あるような先天性チアノーゼ性心疾患(80-95%),肺動静脈瘻(75%),原発性肺線維症(70-75%)があげられ,塵肺(5-6%),縦隔腫瘍(2-4%),早期肺癌(3-4%)ではばち指は少ない.気管支拡張症(20-30%),進行肺癌(15-25%),肺結核(20%),肺膿瘍(20%),肺囊胞(10%),肝硬変症・慢性下痢(8-10%),亜急性感染性心内膜

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