結核性胸膜炎の臨床症状
●1/3の症例が1週間以内,1/3の症例が1か月以上の発熱や咳嗽,胸痛で発症する.
●結核の既往がなくツベルクリン反応が陰性であっても結核性胸膜炎は否定できない.
●1/3が1週間以内の経過で,2/3は1か月以内の経過である〔Arch Intern Med. 1968 Oct; 122(4): 329-32〕.
●ツベルクリン反応
▶発症6-8週間後にはほとんどの症例でツベルクリン反応は陽性となるとされるが〔Chest. 2007 Mar; 131(3): 880-9〕,発症初期における感度は高くない.
結核性胸膜炎の胸水検査
●胸水は蛋白含有量が多く濃黄色であることが多い.血性や乳び胸水であれば結核よりは悪性腫瘍を疑う.
●滲出性胸水でリンパ球優位であれば結核性胸膜炎を念頭におく.
●多数の中皮細胞を認めれば結核性胸膜炎の可能性は低い.
●アデノシンデアミナーゼ(ADA)≧40