結節性紅斑の診断
●圧痛のある紅色の結節が,両側の脛骨前面に見られれば結節性紅斑を疑う.
●皮下組織の炎症であり,触診にて浸潤を触れることが診断において重要である.
●潰瘍形成はせずに完全に自然治癒する.
●鑑別診断として結核は重要で,圧痛なし・下肢屈側病変・難治性・潰瘍形成・胸部X線異常のいずれかがあればBazin硬結性紅斑を疑うが初期の病変は結節性紅斑と見分けがつかない.
●高熱があり,盛り上がりのある有痛性浮腫性紅斑(炎症部位は比較的浅い)が顔面・四肢に見られ,末梢血好中球増多を認めれば結節性紅斑よりはSweet病を考え,血液悪性疾患の合併を除外する必要がある.
●1-5/10万人の頻度.
●20-30歳に多いがいかなる年齢でもありうる.
●大きさは1-10cmで,皮下組織の炎症であるために浸潤を触れ,境界は不明瞭.下肢に見られるのが80%で,下肢と上肢に見られるのが16%との報告がある〔Arthr