診療支援
診断

7 急性前庭症候群

中枢性のめまい症

神経学的症候のなかでも脳幹病変を示唆する4D〔感覚障害(Dysesthesia),嚥下障害(Dysphagia),構音障害(Dysarthria),複視(Diplopia)〕や,小脳失調(指鼻試験や踵膝試験の異常,体幹失調)に注意して診察する.

HINTS(head impulse試験,方向交代性眼振,斜偏倚)や蝸牛症状(難聴・耳鳴)は脳梗塞と末梢性めまい症との鑑別に有用である.

発症24-48時間のMRIが正常であっても脳幹梗塞や小脳梗塞を否定することはできない.

急性前庭症候群は急性発症した持続的な回転性めまい・眼振などを呈する症候群と定義される.持続的とは24時間以上を指すが,発症から24時間未満しか経過していない場合は,頭位固定によって消失しない眼振が確認されれば同様に扱ってよいと考える.

救急外来を受診した45歳以上のめまい患者において,眼振以外の神経学的異常所

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