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8 原発性胆汁性胆管炎(PBC)・原発性硬化性胆管炎(PSC)

原発性胆汁性胆管炎(PBC)

50-70歳台の女性に多い,胆汁うっ滞型の肝障害を呈する疾患である.

初期は無症状であるが,皮膚瘙痒感,黄色腫,脂質異常症,骨粗鬆症を伴うことがある.

臨床的に疑われる場合に抗ミトコンドリア抗体が陽性であればPBCと考えてよいが,診断が不確実な場合(抗体が陰性の場合や,自己免疫性肝炎合併が疑われる場合を含む)は肝生検を行う.

日本における疫学

PBCにて医療費助成制度を利用開始した年齢(n=8,550)

喫煙はリスク要因{OR 1.31(1.03-1.67)}である〔J Gastrointestin Liver Dis. 2019 Jun 1;28:197-203. PMID:31204401(メタ解析)〕.


PBCの所見

肝障害でコレステロール値が高い場合は,脂肪肝,甲状腺機能低下症,PBCを疑う.

PBCでは脂溶性ビタミンであるビタミンDの欠乏を介

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