診療支援
診断

20 胸水の存在診断

胸水貯留の身体所見

呼吸音減弱があれば胸水の存在を疑う.

呼吸音減弱を来すその他の病態との鑑別には打診や声音振盪が有用である.

聴性打診は少量の胸水も検出しうる有用な方法である.

胸水に対する身体所見(立位胸部X線写真との比較)

聴性打診

第12肋骨先端の3cm尾側,背部鎖骨中線上に聴診器を置く.肺尖部から尾側へ向かって,いくつかのレベルで打診する.

第12肋骨よりも頭側で濁音から突然大きな音になる水平面を認めれば胸水と考える.

50mLの胸水でも陽性となりうる〔J Gen Intern Med. 1994 Feb;9(2):71-4. PMID:8164080〕.


呼吸音が減弱している場合の身体所見による鑑別


胸水の画像診断

立位X線写真で判断に悩む場合は超音波検査が有用である.

仰臥位X線写真では,肋骨横隔膜角(CP angle)の鈍化だけではなく,片側肺野透過性低下や横隔膜の不鮮

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