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2 産婦人科的急性腹症総論・異所性妊娠

産婦人科的な急性腹症

女性の産婦人科的下腹部痛では骨盤内炎症性疾患(PID),異所性妊娠,卵巣出血,卵巣捻転の4つを考えなければならない.

婦人科急性腹症の内訳(n=1,509)


流産

母体外では生存できない週数での胎児逸出を指し,日本では妊娠22週未満と定義されている.

妊娠のうち流産の頻度は15.3(12.5-18.7)%である.過去に流産を1回経験した女性の有病率は10.8%,2回の流産は1.9%,3回以上の流産は0.7%である.流産のリスクは,流産歴のない女性で最も低く(11%),流産が1回増えるごとに約10%増加し,過去に3回以上流産した女性では42%に達する.また流産のリスクは20歳台の女性で最も低く(12%),45歳以上の女性では65%に達する.喫煙1本/日あたり相対リスクが1%増加する.染色体異常は出生児の1%未満で認められるが,流産では60%に達する.妊娠が8週に達する

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