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3 卵巣出血

卵巣出血

卵巣出血は黄体期の性行為後に右下腹部痛で発症することが多い.

血性腹水(CT値≧20HU)や破裂後の卵巣囊胞を超音波検査やCTにて確認することで診断するが,妊娠反応で異所性妊娠破裂を否定しておくことが重要である.

黄体囊胞の破裂が原因であることが多いが,6cm以上・両側性・多房性の囊胞,被包化した腹水は子宮内膜症性囊胞の破裂を疑う.

外傷性黄体囊胞破裂が卵巣出血の最も多い原因である.ほかには子宮内膜症性囊胞(チョコレート囊胞)や卵巣奇形腫の破裂,排卵前後に起こる卵胞出血がある.


黄体囊胞破裂の所見(n=173)

性交渉後の発症が42.5%との報告もある〔Korean J Radiol. 2017 Jul-Aug;18(4):607-14. PMID:28670155〕.

腹痛(94%)以外には性器出血(26%),嘔気/嘔吐(23%),失神(5.7%),肩痛(5.7%),ショッ

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