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4 付属器捻転(卵巣捻転)

付属器捻転(卵巣捻転)

若年女性に急激で嘔気を伴う激しい片側の腹部~腰痛として発症することが多いが,腹膜刺激徴候は認めにくい.

画像検査では卵巣腫瘤に加え,付属器の捻れを確認する.卵巣の血流低下の感度は高くはないため,捻転に伴う静脈うっ滞所見や卵巣と子宮の位置異常にも注目する.

付属器捻転の原因となった卵巣腫瘤の内訳(n=483)


付属器捻転の臨床所見(n=315)


付属器捻転の部位

卵巣のみが捻転しているのは45.7%,卵巣と卵管が捻転しているのが35.8%,卵管のみが捻転しているのが9.3%,傍卵巣囊腫が捻転しているのは9.3%である〔Ultrasound Obstet Gynecol. 2020 Dec;56(6):934-43. PMID:31975482〕.卵巣捻転という用語のほうが広く用いられているが,付属器捻転とよぶほうが正確である.

S状結腸によって回転が制限される左

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