【概説】薬疹の検査は,病状を把握するための検査,感染症や薬剤以外の原因による中毒疹との鑑別のための検査,原因薬剤を特定するための検査に大別される.原因薬剤の検索では,即時型アレルギー性,遅延型アレルギー性,非アレルギー性のいずれかに応じて適切な検査法を選択する.また,検査結果は臨床経過と併せて総合的に判断することが重要である.
検査の進め方
(図2-21)図
広範囲に皮疹を認めるときは,検温,表在リンパ節の触診,末梢血液像,生化学検査(肝臓機能,腎臓機能,CRP),尿検査などの一般検査を行う.CRP増加の程度,肝機能障害,腎機能障害の有無が重症度の目安となり,白血球数の増加もしくは減少も重症化を疑わせる所見となる.また,好酸球増多が感染症による中毒疹との鑑別に役立つことがある.薬剤性過敏症症候群(DIHS:drug-induced hypersensitivity syndrome)では,異型