【概説】①自己抗体は膠原病を診療するうえで重要なツールであり,その意義と読み方をしっかり理解する必要がある.膠原病では,ほとんどの症例で自己抗体が血清中に検出される.なかでも全身性エリテマトーデス(SLE),全身性強皮症,混合性結合組織病,Sjögren症候群では9割以上で抗核抗体が陽性となり,皮膚筋炎でも半数以上で陽性となる.②膠原病は,個々の症例で症状が多彩であるために,診断や予後の予測が困難なことが少なくない.自己抗体は,膠原病のスクリーニング,診断,病型分類に加え,重症度,臓器病変,合併症,予後の推定に大変有用である.膠原病の自己抗体の多くは経過中にほとんど変動しないが,一部は疾患活動性と相関し,病勢の評価や治療効果の判定に有用である.
検査の進め方
日常診療で膠原病を疑った際に,スクリーニングとしてまず行われるのは蛍光抗体間接法(IIF:indirect immunofluores
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