診療支援
治療

イミキモド
Imiquimod
三石 剛
(日本赤十字社さいたま赤十字病院部長)

【概説】イミキモドはイミダゾキノリン系の合成低分子化合物であり,種々のサイトカイン,ケモカインを介して免疫賦活作用を有し,抗ウイルス作用,抗腫瘍作用を有する.すなわちイミキモドは樹状細胞・単球に存在するトール様受容体7に作用し,NFκBを活性化させ,種々のサイトカイン(IFN-α,TNF-α,IL-1,-6,-8,-10,-12)などの産生を促進させる.その後,これらのサイトカインによって細胞性免疫の賦活化,IFN-γ産生を促す.またイミキモドによって産生が促進されたIFN-αはウイルス増殖を抑制し,活性化NK細胞やキラーT細胞によってウイルス感染表皮細胞障害や腫瘍細胞に働き,疣贅・腫瘍を消失させると考えられている.

【適応】ヒト乳頭腫ウイルス感染症の性器または肛門周囲尖圭コンジローマの治療薬として開発に至っている.1997年に米国食品医薬品局(FDA)からイミキモド5%クリームが尖圭コンジ

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