【概説】抗ヘルペスウイルス薬には核酸アナログ製剤と,ヘリカーゼ・プライマーゼ阻害薬がある.全身療法として内服薬,注射薬が存在する.
【適応】単純ヘルペスウイルス(HSV:herpes simplex virus)および水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV:varicella-zoster virus)感染症が適応.各疾患での詳細な使用方法は各論を参照のこと.
【薬剤】
1.核酸アナログ製剤
①解説:核酸アナログ製剤にはアシクロビルおよびアシクロビルのプロドラッグであるバラシクロビル,ペンシクロビルのプロドラッグであるファムシクロビル,ビダラビンがある.アシクロビルは内服,注射薬として,バラシクロビルとファムシクロビルは内服薬として,またビダラビンは注射薬として使用される.②作用機序:アシクロビルおよびペンシクロビルは感染細胞においてウイルス由来のチミジンキナーゼにより一リン酸化され,さらに細胞内のキナー