診療支援
治療

レーザー療法(IPLを含む)
Laser therapy including IPL phototherapy
船坂 陽子
(日本医科大学教授)

Ⅰ レーザー治療

【概説】レーザーはlight amplification by stimulated emission of radiationという言葉の頭文字を連ねてできた言葉で,直訳すると「放射(電磁)線の誘導放出による光の増幅」である.特定の色素(クロモフォア)を有する細胞や組織をレーザー光によって選択的に破壊するselective photothermolysis(選択的光熱融解理論)の概念に基づいた治療と,レーザー光の有する熱エネルギーによって非特異的な組織の変性・壊死などを起こさせる治療とがある.前者はメラニンが増加する色素性病変や血管腫・血管奇形などの血管病変,レーザー脱毛などに臨床応用されている.後者はレーザーメスとしてや組織の切開,蒸散,凝固,止血に使われ,小腫瘤の焼灼やphotoablation(光剝離),あるいは真皮内への非特異的熱損傷・再生を利用した皮膚の若返りな

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