病態
IgA抗体優位の免疫複合体の沈着が小血管に証明される血管炎で,皮膚,消化管,腎糸球体を障害し,関節痛あるいは関節炎を合併することもある.過去にはアナフィラクトイド紫斑,Henoch-Schönlein紫斑病,アレルギー紫斑病などとよばれていたが,2012年にChapel Hill会議でIgA血管炎へと名称が変更された.
【頻度】①小児では最も頻度の高い血管炎で,1万人につき約2人発症するとされる.②発症は小児(4~7歳がピーク)に多く,やや男児に多い.成人の発症頻度は小児の1/5~1/10と低いが,小児と比較して再発率が高く,重症の腎障害が多い.
【病因・発症機序】①微生物感染(細菌,ウイルス,リケッチアなど),薬剤,悪性腫瘍,食物,その他の環境因子の関与が疑われており,これらの抗原とIgA抗体による免疫複合体による血管炎と考えられている.②特に小児例では,溶血性レンサ球菌による上気道感
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