病態
著明な末梢血好酸球増多と,それに加えて皮膚,心臓,肺,消化管,神経あるいは脾臓など内臓諸臓器の障害をきたす疾患である.近年,疾患概念が整理され,好酸球増多症と好酸球増多症候群,さらには好酸球関連単一臓器限局性疾患の3つに分類されることが多くなっており,より早期の診断・治療が可能となっている.
好酸球増多症は末梢血好酸球数が一定期間増多している状態で,組織中でも好酸球増多がみられることもある.さらに組織中の好酸球増多により臓器障害もきたしている場合は好酸球増多症候群と称される.好酸球関連単一臓器限局性疾患は,好酸球増多症の基準を満たす単一臓器疾患である.これらは,あくまで原因が特定できるまでの暫定的な病名としてとらえられている.
【病因・発生機序】その原因により,遺伝性(家族性),原発性(腫瘍性),2次性(反応性),そして原因不明のものなどに分類される.腫瘍性のものは造血幹細胞,骨髄性ま
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