硬化性萎縮性苔癬

Lichen sclerosus et atrophicus

山本 俊幸

（福島県立医科大学教授）

病態

　中高年女性の外陰部に好発する炎症性疾患で，限局性強皮症の亜型とみなす考え方もある．原因は不明だが，遺伝的要因，性ホルモンとの関連，自己免疫機序，外的刺激などが想定されている．

【臨床症状】外陰部が最も多い部位で，痒みや痛み，違和感を伴う．ほかにも頸部，項部，背部，口唇などに生じることがある．中高年～高齢女性に多いが，まれに小児発症もある．なお，外陰部に生じる場合は女性が圧

初出:今日の皮膚疾患治療指針 第5版 発行:2022年3月

収載:医学書院 医療情報サービス（2025年4月17日　掲-ID：hif_04593-05_a016z0004）