病態
先天性の結合組織疾患,特に膠原線維の異常による.そのため全身の支持組織が脆弱になり,皮膚,関節,血管が主に冒される.皮膚がよく伸び,傷や紫斑が出現し,血管の破裂を生じ,関節の可動性が異常に高くなる.内臓の結合組織が弱くなり,子宮破裂や眼症状がみられるときもある.頻度は約5,000人に1人である.症状の特徴により分類され,原因遺伝子も明らかになってきている(表16-1)図.
診断
【分類】2017年にInternational Consortiumによる新しい分類も発表されているが,本邦の難病申請において,臨床症状を中心とした6つの分類(Villefranche分類,1997)とその後に認識された「D4ST1欠損に基づくEDS」を合わせた7型に分類しており,国内ではこの分類と診断基準が一般的である(表16-1)図.この診断基準では生化学的検査や遺伝子検査も示されており,古典型および血管型の