病態
出生時あるいは生後数か月に気づかれる不完全脱色素斑であり,質感や感覚に異常は認めない.その形状は生涯にわたって変化しない.
【頻度】頻度不明であり,家族内発症はみられない.
【病因・発症機序】原因不明.脱色素斑の分布がBlaschko線に沿うことが多いことから,モザイク説が報告されている.
【臨床症状】体幹や顔面に多いが,ほぼ全身のどこにでも発症する帯状,列序性に配列する不完全脱色素斑であり,大きさはさまざまである(図20-3)図.なかには渦巻き状を呈することもある.脱色素斑の境界は明瞭で,鋸歯状であることが多い.脱色素斑周囲の色素増強はない.分布はほとんど片側性である.自覚症状はない.露光部の脱色素斑部は,春~夏にかけて周囲の正常部に比べて程度は弱いながらもびまん性・均一に日焼けして色素増強する.
【特に注意すべき臨床症状】異同が問題となっているhypomelanosis of Itoにみ
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