診療支援
治療

青色ゴムまり様母斑症候群
Blue rubber bleb nevus syndrome
是川 あゆ美
(国立病院機構弘前病院医長)

病態

 皮膚と消化管に血管腫が多発する比較的まれな疾患である.別名,Bean症候群.

【頻度】頻度は不明.性差や人種差はない.

【病因・発症機序】散発例が大部分で,多くは原因不明.しかし一部の症例では常染色体優性遺伝を示したとの報告がある.TEK(T1E2)遺伝子の変異が発症に関与しているとの報告がされている.


診断

【臨床症状からの診断】皮膚と消化管に特徴的な血管腫が多発することから診断できる.血管腫の多くは出生時から幼少時に生じるが,まれに成人発症例もある.皮膚病変と消化管病変の出現時期に時間差がある場合がある.血管腫は独特なゴム乳首様の青味を帯びることが多く,体幹や上肢に好発する.成長に従って血管腫は増加・増大する.また,消化管病変は口腔内~肛門までどの部分にも生じるが,海外では小腸に多く,本邦では大腸に多い傾向がある.消化管病変に刺激が加わると出血し,吐血・下血・慢性鉄欠乏性貧血・腸

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?