病態
従来より,さまざまな血管病変に対して「血管腫」という病名が使用されてきたが,国際分類であるThe International Society for the Study of Vascular Anomalies(ISSVA) classificationが提唱されて以来,これらを血管腫(細胞の増殖あり)と脈管奇形(異常拡張で細胞の増殖なし)の2種類に分類することが多くなっている.血管腫としては良性型(乳児血管腫,先天性血管腫,tufted angioma,毛細血管拡張性肉芽腫など),境界型(Kaposi肉腫様血管内皮腫,他のまれな血管内皮腫など),悪性型(血管肉腫など)が含まれる.一方,脈管奇形には異常をきたす脈管により毛細血管奇形,静脈奇形,リンパ管奇形,そして動静脈奇形などに細分される.
【臨床症状】血管腫の症状としては,主に皮膚あるいは消化管や肝臓などの諸臓器に,1個あるいは複