病態
主として小児の汗疹に続発性に生ずる深在性のエクリン系汗器官感染症である.一方,アポクリン系汗器官では,腋窩鼠径部などに限局しており,化膿性汗腺炎(hidradenitis suppurativa)と称するが,こちらは主に成人に発症する慢性膿皮症の一型とされており,通常別疾患として扱う.
【頻度】本邦では,衛生環境が向上し,近年きわめてまれな疾患である.
【起因菌】通常,Staphylococcus aureusによる.MRSAによることもあるため,注意が必要である.
【臨床症状】同時期にまたは時期を変えて汗疹を伴う.主として乳幼児の頭部,顔面,項部,背部,臀部などに汗疹と合併して紅色結節または膿瘍が多発する.
【鑑別診断で想起すべき疾患】毛包炎,癤などとの鑑別を要することがある.
診断
本症が汗疹に続発することから臨床的に診断される.
治療
通常起因菌としてS. aureusが想定されるのでセフ