病態
鼠など齧歯類に咬まれることなどで感染し,皮疹・発熱・多発関節炎などをきたすまれな感染症である.主な起因菌はグラム陰性桿菌であるStreptobacillus moniliformisとらせん菌であるSpirillum minusであるが,その特徴と感染に伴う臨床所見が異なる.
診断
【鑑別診断で想起すべき疾患】風疹・麻疹などウイルス感染,つつが虫病,血管炎,薬疹.
【問診で聞くべきこと】鼠に咬まれるだけではなく,その排泄物や汚染された飲食物を介した経口感染により感染することがあるため,患者の居住環境(トイレや水質環境,日常生活で鼠を目にすることがあるかなど)を確認する必要がある.
【臨床症状からの診断】①Streptobacillus moniliformisによる場合:3~10日の潜伏期ののち,悪寒を伴う発熱,多発関節痛を呈する.頭痛,嘔気,咽頭痛,倦怠感などの症状を伴うこともある.発熱が
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/ベンジルペニシリンカリウム《ペニシリンGカリウム》
- 治療薬マニュアル2024/アンピシリン水和物《ビクシリン》
- 治療薬マニュアル2024/ミノサイクリン塩酸塩《ミノマイシン》
- 今日の治療指針2024年版/アシクロビル
- 今日の皮膚疾患治療指針 第5版/水疱性遠位指端炎
- 今日の皮膚疾患治療指針 第5版/Pasteurella multocida感染症
- 新臨床内科学 第10版/2 レプトスピラ症(ワイル病)
- 新臨床内科学 第10版/4 ライム病
- 新臨床内科学 第10版/5 回帰熱
- 新臨床内科学 第10版/3 発疹チフス
- 新臨床内科学 第10版/5 エーリキアおよび関連菌の感染症
- 新臨床内科学 第10版/(4)トリパノソーマ症