わが国内での生息が確認されておらず,侵淫地域が海外の特定地域に限局されている真菌症を輸入真菌症とよんでいる.この概念に含まれる疾患としてはヒストプラズマ症,コクシジオイデス症,マルネッフェイ型タラロミセス症(ペニシリウム症),パラコクシジオイデス症などがある.
わが国の輸入真菌症発生状況については,千葉大学真菌医学研究センターウェブサイト(http://www.pf.chiba-u.ac.jp/clinical/mycosis.html)を参照されたい.
輸入真菌症原因菌は一般に感染力が強く,特に免疫低下宿主では全身播種をきたしやすいが,免疫正常者にも感染症を起こしうることが知られている.一方で全身症状などは非特異的所見が多く,特徴的な症候に乏しい.すべての輸入真菌症に共通して,診断に至る最も重要な手掛かりは患者の渡航歴である.
輸入真菌症の皮膚病変からの採取検体の病理組織学的検査は診断
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