診療支援
治療

節足動物による皮膚疾患
Skin diseases due to arthropods
和田 康夫
(赤穂市民病院部長)

病態

 節足動物による皮膚疾患として,①吸血によるもの,②毒成分によるもの,③接触皮膚炎を生じるもの,④皮膚に寄生するもの,⑤節足動物媒介性のものに大別される.

 ハチ,ムカデ,蚊,ブユ,アブ,ノミ,トコジラミ,ドクガ,イラガの幼虫,ハネカクシ,カミキリモドキなどにより引き起こされる.

【頻度】主に夏季に,ハチ,ムカデ,蚊,毛虫などによる皮膚炎を生じる.日中,野外での受傷が多い.ムカデは夜に家の中に入ってくるため,寝ているときに手足を咬まれることもある.

【病因・発症機序】吸血性の節足動物として,蚊,ブユ,アブ,ノミ,トコジラミ,イエダニ,アタマジラミ,ケジラミ,コロモジラミ,マダニなどがある.刺したり咬んだりする節足動物として,ハチ,ムカデ,アリ,クモ,マツモムシなどがある.接触皮膚炎を生じる節足動物として,ドクガ,イラガ,ハネカクシ,アオカミキリモドキなどがある.

【臨床症状】刺傷部位

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