病態
【病因・発症機序】陥入爪は,爪甲の側縁の一部が皮膚に陥入(刺入)し損傷された皮膚が炎症をきたす疾患であり,母趾に生じることが圧倒的に多い.深爪や爪欠けがきっかけとなり,爪甲側縁に鋭いとげのようなもの(爪棘)が形成され,それが側爪郭とよばれる爪甲側縁に接する部分の皮膚に刺さることで発症することが多く,サイズが合わない靴を履いたり,激しい運動をしたりするなど,爪甲側縁の皮膚への強い圧迫が繰り返されることが悪化因子となる.また,特に若年者で,爪甲が薄く扁平でかつ発汗によって側爪郭の皮膚が浸軟している場合には,皮膚が損傷を受けやすく陥入爪になるリスクが高い.
【臨床症状】陥入爪を発症すると,歩行や運動時はもちろんのこと,患部に何かが軽く触れただけでも激痛が生じることから,日常生活に支障をきたしQOLが著しく低下する.そして,爪甲が皮膚に陥入したままの状態が長く続くと,炎症の遷延化による皮膚の線維