診療支援
治療

眼科疾患と皮膚病変
Cutaneous manifestations in ophthalmologic diseases
加藤 則人
(京都府立医科大学教授)

病態

 眼は眼球と眼瞼,涙器,眼窩組織などの付属器からなるが,眼の組織の多くは皮膚と同じ外胚葉に由来しているため,先天的な異常による症状が眼と皮膚に共通して現れる症候群が多い.また,膠原病や肉芽腫性疾患,薬剤アレルギー,血管炎などの炎症性疾患や色素異常症,外胚葉臓器に親和性があるウイルスなどの感染症も,眼と皮膚に病変を生じるものがある.さらに皮膚疾患の合併症として眼症状を伴うものもある.以下に両者がみられる代表的な疾患の主な皮膚病変と眼病変を列挙する.


診断

1.母斑・母斑症

①色素失調症(Bloch-Sulzberger症候群):小水疱と紅斑(炎症期),疣状角化性丘疹(疣状苔癬期),灰褐色色素沈着(色素沈着期),斜視,白内障,網膜剝離.②Sturge-Weber症候群:三叉神経第1枝または第2枝領域の片側性毛細血管奇形(単純性血管腫),脈絡膜血管腫による緑内障,牛眼.③結節性硬化症(Bourne

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