適応
1頭頸部の放射線治療に伴う口腔乾燥症状の改善
2シェーグレン症候群患者の口腔乾燥症状の改善
用法
1回5mg 1日3回 食後に経口投与 注意空腹時を避け,食後30分以内とする
禁忌
1)重篤な虚血性心疾患(心筋梗塞,狭心症等)(冠状動脈硬化に伴う狭窄所見を冠動脈攣縮により増強→病態の悪化)
2)気管支喘息及び慢性閉塞性肺疾患(気道抵抗や気管支平滑筋の緊張増大及び気管支粘液分泌亢進のため,症状悪化)
3)消化管及び膀胱頸部に閉塞(消化管又は膀胱筋を収縮又は緊張させ,症状悪化)
4)てんかん(てんかん発作)
5)パーキンソニズム又はパーキンソン病(症状悪化)
6)虹彩炎(縮瞳が症状を悪化のおそれ)
7)過敏症
注意
〈基本〉
➊運転注意縮瞳あり→夜間の自動車の運転及び暗所での危険を伴う機械の操作に注意
②過度に発汗し十分な水分補給ができない場合には脱水症状の可能性→このような患者には担当医師に相談させる
③12週間投与して効果ない場合には,その後の経過を十分に観察し,漫然と長期にわたり投与しないよう注意
患者背景
〈合併・既往〉
①高度の唾液腺腫脹及び唾液腺の疼痛(症状悪化)
②間質性肺炎(増悪)
③膵炎(膵液の分泌が亢進し,症状悪化)
④過敏性腸疾患(腸管運動が亢進し,症状悪化)
⑤消化性潰瘍(消化液の分泌が亢進し,症状悪化)
⑥胆嚢障害又は胆石(胆管を収縮させ症状悪化)
⑦尿路結石又は腎結石(尿管及び尿道を収縮させ症状悪化)
⑧前立腺肥大に伴う排尿障害(膀胱筋を収縮又は緊張させ排尿障害を悪化)
⑨甲状腺機能亢進症(心血管系に作用し,不整脈又は心房細動あり)
⑩全身性進行性硬化症(心血管系,消化器系に作用し,症状悪化)
⑪迷走神経緊張症(迷走神経の緊張を増強)
⑫認識力の障害又は精神障害(コリン作動薬は,用量依存的に中枢神経系に作用)
〈肝〉中等度又は高度の肝機能低下(高い血中濃度が持続し副作用の発現率上昇の恐れ)
〈妊婦〉妊B3有益