診療支援
患者説明

甲状腺穿刺吸引細胞診
北川 亘
(伊藤病院外科・診療技術部・部長)

1.現状の病状・病態

 甲状腺のしこり(結節)の検査には超音波検査が有用です.超音波検査である程度良性のしこりか悪性のしこりかを推測することができますが,さらに穿刺吸引細胞診〔甲状腺穿刺吸引細胞診(fine needle aspiration cytology;FNAC)〕を行うことで,多くのしこりで良性か悪性かを鑑別することができます.

2.検査の目的

 診断を確定するためには手術でしこりを切除し,しこり全体を調べる必要(病理組織診断)があります.しかしすべてのしこりを手術するわけにはいきません.不要な手術を避けるために,まずはしこりから細胞を採取して良性と悪性のいずれの可能性が高いかを推測する必要があります.そのために行われる検査が細胞診検査です.穿刺して採取された細胞は,細胞診診断の専門医によって良性か悪性か判断されます.この細胞診結果と超音波検査でのしこりの形状や大きさなどから最終的な治

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