診療支援
治療

食道癌
esophageal cancer
磯本 一
(鳥取大学教授・消化器・腎臓内科学)

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GL食道癌診療ガイドライン2022年版 第5版

ニュートピックス

・内視鏡的治療後の狭窄予防としてステロイドの局注と経口投与の効果を比較するJCOG1217試験が公表された.

・切除不能進行・再発食道癌の化学療法レジメンが1次・2次・3次療法までアルゴリズム化されている.

・「食道癌取扱い規約(第12版)」が2022年9月に発刊されており,改訂内容を参照すること.

治療のポイント

・ステージ0/Ⅰ:0(Tis,上皮内癌)とⅠa(T1a)には侵襲の少ない内視鏡治療が選択される.広範囲の内視鏡切除後に狭窄予防のためにステロイド治療を行う.

・粘膜下浸潤癌(T1b)でⅠb期では手術あるいは化学放射線療法を行う.

・ステージⅡ/Ⅲ:術前化学療法+根治切除が推奨されている.

・ステージⅣ:Ⅳa期では化学放射線療法が,Ⅳb期では化学療法が選択される.

◆病態と診断

A病態

・本邦の食道癌の組織型は扁平上皮癌

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