診療支援
治療

小児の脳腫瘍
brain tumors in children
五味 玲
(自治医科大学教授・とちぎ子ども医療センター小児脳神経外科)

頻度 あまりみない

GL脳腫瘍診療ガイドライン 小児脳腫瘍編 2022年版

治療のポイント

・腫瘍や水頭症による頭蓋内圧亢進などの症状が出現したときには,緊急手術を要する場合がある.特に乳幼児では訴えることができないため,発見時にはcriticalになっていることも多い.

・治療方針は腫瘍の種類と発生部位により異なる.

・脳神経外科,小児科,放射線治療科などの多職種による集学的治療を要するものも多く,晩期合併症のフォローアップも重要である.

◆病態と診断

A病態

・病理学的に非常に多彩であるが,頻度の高いものとして,神経上皮性腫瘍(神経膠腫や上衣腫など),胎児性腫瘍(髄芽腫など),胚細胞腫瘍,頭蓋咽頭腫などがある.

・WHO分類2021で小児型の神経膠腫が成人型とは別に新たな分類となった.

・好発部位がある.髄芽腫=小脳虫部,胚細胞腫瘍=松果体部・トルコ鞍上部,頭蓋咽頭腫=トルコ鞍部・鞍上部,毛様細胞性星細胞

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