逆流性食道炎のリスク
●高齢・食道裂孔ヘルニアなどとの関連も強いが,臨床的には肥満,食餌内容,食後体位,喫煙,アルコール,薬剤(Ca拮抗薬,亜硝酸薬,テオフィリン)が生活指導上重要である.
●人口の1.5-7%で見られるとされ,50歳以上では加齢と共に漸増する高頻度の疾患である.
●胃切除後や強皮症(食道蠕動運動低下),妊娠(腹腔内圧+エストロゲン・プロゲステロンによるLES圧低下),経口避妊薬もリスク要因となる.
●食餌は過食や高カロリー食(チョコレート,和菓子,高脂肪食,餅)・刺激物を避けさせて,食後は3時間の仰臥位禁止が望ましい.
逆流性食道炎の症状
●胸やけと胃酸逆流感が最も重要な症状.胸骨後痛やゲップも頻度の高い症状.
●高齢者では胸やけ・疼痛という典型的症状が少なく,食欲不振や嘔吐を呈することも多い.また,鉄欠乏性貧血が進行して見つかることもある.
●胸やけが乏しく嗄声・慢性咳嗽・誤嚥などの咽