原発性副腎不全の原因
●原発性副腎不全では自己免疫性が多く,結核性が続く.それ以外には転移性腫瘍や副腎出血によるものを考える.
●結核性副腎不全は結核に罹患後長い期間を経てから副腎不全を発症しうる.副腎腫大や石灰化があれば特徴的である.
●実際の臨床ではステロイド投与による医原性副腎不全の頻度が最も高いかもしれない.
●副腎不全は10万人に5-14人の頻度とされる〔Am Fam Physician. 2007 Mar 1; 75(5): 667-70〕.
▶他の原因としては,アミロイドーシス,サルコイドーシス,ヘモクロマトーシスや,播種性真菌感染,AIDS患者におけるCMV感染,梅毒ゴム腫などもある.
●結核性副腎不全では結核罹患の32±15年後に副腎不全を発症する.結核性の場合は副腎石灰化もしくは腫大を78.6%で認める(副腎石灰化は67.9%,副腎腫大は60.9%)が,特発性ではいずれも0%であ