診断のポイント
【1】成人女性の下腿伸側。
【2】有痛性の紅斑で,浸潤を伴うことが多い。
【3】時に発熱などの全身の徴候を伴う。
【4】感染症が先行する。
【5】全身性疾患の皮膚症状として生じている場合もあり,全身精査を行う。
症候の診かた
【1】皮疹
❶下腿伸側を中心に2cm大前後の浸潤を触れる紅斑(図1図)を左右対称性に認めることが多い。
❷紅斑はなだらかに隆起して軽度熱感を伴い,圧痛を認める。時に癒合し10cm大程度の局面を形成する。網状の皮斑や潰瘍は認めない。
❸Behçet病の皮膚症状の1つとしてみられる場合には,比較的小型の1cm大前後のものが多いといわれている。
【2】全身症状
❶多くの症例で発熱や関節痛を伴う。
❷ことに感染症を契機とする症例では発熱などの上気道感染症状や腹痛,下痢などの消化器症状に引き続いて,皮疹が出現する。
❸結節性紅斑はBehçet病を含む炎症性腸疾患やサルコイドーシス,大動脈炎