適応 敗血症,急性気管支炎,肺炎,肺膿瘍,膿胸,慢性呼吸器病変の二次感染,膀胱炎,腎盂腎炎,胆囊炎,胆管炎,バルトリン腺炎,子宮内感染,子宮付属器炎,子宮傍結合織炎,化膿性髄膜炎
用法 2-4 g/日(児50-125 mg/kg/日),2-4回に分割,静注(バイアルは成人のみ筋注可).難治性・重症感染症:1回4 g,4回/日(児300 mg/kg/日,3回に分割,上限4 g/回)まで増量.腎高度腎障害では投与量・間隔を調節 注(バイアル)静注:蒸・生・ブに溶解,緩徐に投与.点滴静注:1-4 gを補液100-500 mLに溶解,溶解時蒸は使用不可.筋注:1 gを0.5%リドカイン注3 mLに溶解,神経走行部位を避ける (バッグ)点滴静注:添付生に溶解
禁忌 伝染性単核球症 重大 ショック,アナフィラキシー,TEN,SJS,急性汎発性発疹性膿疱症,急性腎障害・間質性腎炎,汎血球減少症,無顆粒球症,血小板減少,溶血性貧血,偽膜性大腸炎,発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常,好酸球増多等を伴う間質性肺炎,好酸球性肺炎,横紋筋融解症,肝障害,黄疸 注意 妊B1 在宅 T1/20.7時間(1・2 g静注)
選び方・使い方 活性のある抗緑膿菌ペニシリン.緑膿菌感染を疑う院内感染症や免疫不全患者での感染症に用いる.胆道感染症や腹腔内感染症,中等症以上の肺炎で第一選択薬の1つ.成人肺炎診療ガイドライン2017(日本呼吸器学会)では慢性呼吸器疾患のない市中肺炎の入院治療に,本剤やβ-ラクタマーゼ阻害薬配合ペニシリンが推奨されている.JAID/JSC感染症治療ガイド2019では小児の院内発症敗血症の第一選択薬の1つとなっている
Evidence 市中肺炎におけるSBT/ABPCとの臨床比較試験において,男性患者,基礎疾患を有する患者(特に呼吸器系の基礎疾患を有する患者)で有効率が有意に高かった(