診療支援
薬剤

モノエタノールアミンオレイン酸塩 (monoethanolamine oleate:EO)
オルダミン
(富士化学)
  10% 10 g ¥16092

適応 ❶食道静脈瘤出血の止血及び食道静脈瘤の硬化退縮 ❷胃静脈瘤の退縮
用法 ❶1バイアル当たり10 mLの・血管造影用X線造影剤を加えて5%溶液に調製.経内視鏡的食道静脈瘤硬化療法に用いる.静脈瘤1条当たり1-5 mL,食道静脈瘤内に注入.1内視鏡治療当たり総注入量20 mL以内 ❷1バイアル当たり10 mLの血管造影用X線造影剤を加えて5%溶液に調製.バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術に用いる.1治療当たり0.4 mL/kg以内,胃静脈瘤内に注入.1治療当たり総注入量30 mL以内
警告 ショック等の重篤な副作用の可能性
禁忌 ショック・前ショック,多臓器障害又はDIC,胃・十二指腸潰瘍出血又は胃びらん出血,内視鏡検査が危険な場合(経内視鏡的食道静脈瘤硬化療法),心肺又は腎に重篤な合併症 重大 ショック,急性腎障害DIC,肝性昏睡,門脈血栓肺梗塞,脳血管障害,食道穿孔,胃潰瘍急性呼吸窮迫症候群肺水腫‍ 注意 経内視鏡的食道静脈瘤硬化療法・バルーン閉塞下逆行性経静脈的閉塞術に十分な知識・経験のある医師のみ実施
選び方・使い方 食道静脈瘤破裂時は,EVL後にX線透視下に,結紮部の肛側の静脈瘤を穿刺し本剤を供血路の起始部まで注入.すぐに抜針せずに1-2分待ち再注入すると,他の供血路にも注入可.総注入量は0.4 mg/kg.ストマや直腸の静脈瘤,B-RTO(バルーン下逆行性経静脈的硬化療法)にも使用
Evidence 本剤を用いたB-RTOの多施設共同研究で,治療3か月後の内視鏡完全消失率は79.5%,造影CTでの胃静脈瘤の完全血栓化率は93%と有効性が示された(J Vasc Interv Radiol 28 : 1108-1115, 2017).食道静脈瘤に対するEISは再発防止に有用とされ(肝硬変診療ガイドライン2020,弱い推奨,エビデンスレベルC),本剤はEIS

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?