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薬剤

加味逍遙散
加味逍遙散かみしょうようさん
(ツムラ)
  1 g ¥16.1 製品 24
加味逍遙散
(各社)
加味逍遙散料
(各社)
 
加味逍遙散FC
(ジュンコウ)

適応 体質虚弱な婦人で肩がこり,疲れやすく,精神不安等の精神神経症状,時に便秘の傾向:冷え症,虚弱体質,月経不順,月経困難,更年期障害,血の道症
用法 7.5 g/日,2-3回分服,食前又は食間
重大 偽アルドステロン症,ミオパチー,肝障害,黄疸,腸間膜静脈硬化症 注意 遮光・気密容器
選び方・使い方 比較的華奢な女性で,神経質な印象があるものの自律神経失調症状,更年期症状に使う.肩こりや手の湿疹等にも用いる.甘草に対する注意副作用:偽アルドステロン症(高血圧,低カリウム血症,浮腫).このうち臨床的に最もよくみられるのは下肢の浮腫と血圧上昇である.対策:1日の服用量として2.5 g以上に注意を喚起しているが,個人差が大きいので用量に限らず注意が必要.又近年,漢方製剤の2種類,3種類の併用が増えている.併用による甘草の過量に注意が必要である.山梔子に対する注意副作用:腸間膜静脈硬化症(原因不明の腹痛,下痢,便秘,腹部膨満感,便潜血陽性等の臨床症状を呈する.右半分の結腸,特に盲腸・上行結腸に腹部X線やCTにて線状石灰化像を認める.予後は良好であるが,明確な治療法は確立されていない).対策:腸間膜静脈硬化症(mesenteric phlebosclerosis:MP)は本邦で初めて報告されその疾患概念が確立された比較的稀な原因不明の腸疾患である.本疾患は腸間膜静脈硬化症に起因した還流障害による慢性虚血性大腸病変とされている.2013年,山梔子を含む,黄連解毒湯,加味逍遙散,辛夷清肺湯の3処方の添付文書に注意が追記された.2018年3月には,前述以外の山梔子を含む全漢方製剤(清肺湯,防風通聖散,梔子柏皮湯,加味帰脾湯,竜胆瀉肝湯,五淋散,温清飲,荊芥連翹湯,柴胡清肝湯,清上防風湯,茵蔯蒿湯)にも注意が追記された
臨床経験 古典には「体の上部の熱感,ほてり,便秘と下痢を繰り返す,眼

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