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薬剤

黄連解毒湯
黄連解毒湯おうれんげどくとう
(ツムラ)
  1 g ¥14.2 製品 15
黄連解毒湯
(各社)
 
黄連解毒湯
(各社)
 
黄連解毒湯
(コタロー)

適応 比較的体力があり,のぼせ気味で顔色赤く,いらいらする傾向:鼻出血,高血圧,不眠症,ノイローゼ,胃炎,二日酔,血の道症,めまい,動悸,湿疹・皮膚炎,皮膚瘙痒症
用法 7.5 g/日,2-3回分服,食前又は食間
重大 間質性肺炎肝障害,黄疸,腸間膜静脈硬化症 注意 遮光・気密容器
選び方・使い方 炎症と充血のために顔色が赤く,口渇,皮膚乾燥,のぼせ,出血症状を呈するものに使用する.いらいら,不眠,不安感等の精神症状にも用いる.熱状の強いものは石膏を加えて用いる.黄芩に対する注意副作用:間質性肺炎,肝障害.対策:定期的なチェックが必要.肝障害のように,臨床症状がはっきり現れずに出現,進行することがあるので,どの漢方製剤を使用する場合でも3-6か月の間隔で現代医学的チェックをすることが望ましい.山梔子に対する注意副作用:腸間膜静脈硬化症(原因不明の腹痛,下痢,便秘,腹部膨満感,便潜血陽性等の臨床症状を呈する.右半分の結腸,特に盲腸・上行結腸に腹部X線やCTにて線状石灰化像を認める.予後は良好であるが,明確な治療法は確立されていない).対策:腸間膜静脈硬化症(mesenteric phlebosclerosis:MP)は本邦で初めて報告されその疾患概念が確立された比較的稀な原因不明の腸疾患である.本疾患は腸間膜静脈硬化症に起因した還流障害による慢性虚血性大腸病変とされている.2013年,山梔子を含む,黄連解毒湯,加味逍遙散,辛夷清肺湯の3処方の添付文書に注意が追記された.2018年3月には,前述以外の山梔子を含む全漢方製剤(清肺湯,防風通聖散,梔子柏皮湯,加味帰脾湯,竜胆瀉肝湯,五淋散,温清飲,荊芥連翹湯,柴胡清肝湯,清上防風湯,茵蔯蒿湯)にも注意が追記された
臨床経験 古典には「急性熱性疾患に罹患して6,7日経過し,熱が極まり,心下煩悶,精神異常を起こすものに用いる」とあ

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