Ⅰ.インフォームドコンセント(IC)
検査を行うことのみ患者に話すのではなく,具体的な検査項目についての目的,必要性,検体の種類(血液,尿など)とその量について,患者に説明し同意を得ることが重要である.HIV検査で問題になったように,多くの検査で同意がないと検査ができないものと理解したほうがよい.さらに当然のことながら,結果についても速やかに伝える必要がある.患者は検査結果を裁判の判決のように首を長くして待っていることを忘れてはならない.また,検査結果は患者本人に伝えることを原則とする.
Ⅱ.精度保証のための一般的注意
検体採取,検体の提出にあたって医師・看護師などが留意する点を以下に列記する.いずれも当然のことと感じられる事項であるが,実際に検体検査に関する誤りや事故は,検体採取から検査室搬入までの間に起こることが多い.
①検体検査は試料採取後,直ちに検査を実施することが原則である.時間が経