診療支援
検査

検査計画の進め方 神経筋疾患
畑中 裕己
(帝京大学准教授・神経内科学講座)
清水 輝夫
(帝京大学医療技術学部・学部長)

Ⅰ.神経筋疾患の基本検査


 詳細な病歴聴取と神経学的診察を基本として,神経画像,電気生理学,自律神経,高次機能,病理学,神経化学・免疫学検査を応用して診断を進めるが,特に血液・髄液より得られる神経化学免疫学的検査について述べる.患者は他科で種々の検査を受けていることが多く,できるだけ負担を軽減し,迅速に結果まで辿りつくことを心がけたい.


Ⅱ.神経筋疾患の症状


 意識障害,認知障害,高次脳機能障害(失語,失認など),脳神経の障害,運動麻痺,筋萎縮,感覚障害,筋トーヌス異常,運動失調,歩行障害,不随意運動,自律神経症状など多種多様である.


Ⅲ.血液の1次スクリーニング


 血液検査で即座に検出されるのは筋障害を示唆するCK,アルドラーゼなどの血清酵素上昇である.しかし,CK上昇は神経障害,たとえばGuillain-Barré症候群や筋萎縮性側索硬化症でも2倍程度認められることがある.脱神経変化による2次的

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?