基準値
・25IU/L/37℃以下(免疫阻止-UV法)
・5ng/mL以下(CLIA)
測定法 免疫阻止-UV法,化学発光免疫測定法(CLIA)
検体量 血清0.5mL
日数 1~4日
目的 心筋梗塞急性期など心筋疾患の診断,経過の把握
Decision Level
●高値
[高頻度]急性心筋梗塞 [可能性]心筋炎,多発性筋炎,皮膚筋炎,進行性筋ジストロフィー [対策]急性心筋梗塞の診断と治療を急ぐ.「CKアイソザイム」→,「心筋トロポニンT」→,「心筋トロポニンI」を参照→
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
CKのアイソザイムの1つである.
CKはMとBの2つのサブユニットからなり,MB(主として心筋由来),MM(主として骨格筋由来),BB(脳,平滑筋由来),CKm(ミトコンドリア由来のアイソザイム)などがある.血中にはCK-BBは通常存在せず,電気泳動法で測定したCK-MBが全CKの5%以下で残りはCK-MMである(図54図).このため,抗CK-M抗体存在下でCK活性を測定し,CK-MB活性とする方法(免疫阻止-UV法)がある.一方,抗CK-B抗体を用いて直接CK-MB蛋白量を測るCLIA法もある.CK-MBは,主として心筋障害によって血中に逸脱するものを測定し,心筋障害の指標とする目的で測定される.
[関連する検査]
「CK」の項を参照→.
判読
①「CK」→および「CKアイソザイム」の項を参照→.②溶血,運動後,筋注後,手術後などに上昇する.③免疫阻止-UV法で偽高値がでる場合として,Ig結合CKとミトコンドリアCK(CKm)とがある.CKアイソザイムを測る電気泳動法で異常バンドを認める.
採取保存
血清中で速やかに不活化されるため冷蔵して測定を急ぐ.または,血清を速やかに凍結して保存する.なお,失活の原因は活性中心のSH基の阻害によるとされ,チオール化合物を添加して予備加温後,再活性化して
関連リンク
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