基準値 陰性(-)(カットオフインデックス値 1.00未満)
測定法 CLEIA法
検体量 血清0.5mL
日数 2~5日
目的 慢性肝疾患における肝線維化の評価
Decision Level
●陽性2+(カットオフインデックス値3.00以上)
[高頻度]肝硬変 [可能性]正常肝,慢性肝炎 [対策]肝機能検査,他の線維化マーカーの測定,画像診断,肝生検
●陽性1+(カットオフインデックス値1.00~3.00)
[高頻度]慢性肝炎 [可能性]正常肝,肝硬変 [対策]肝機能検査,他の線維化マーカーの測定,画像診断,肝生検
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
Mac-2 binding protein(M2BP)は多くの糖鎖をもつ糖蛋白質で,肝線維化の進展に伴い上昇する.これに加え,肝線維化の進展に伴い特異的に増加する糖鎖結合蛋白であるノダフジレクチン(Wisteria floribunda agglutinin;WFA)を用いることで,肝線維化で修飾された糖鎖を有するMac-2結合蛋白糖鎖修飾異性体(M2BPGi)を特異的に測定できる.これにより肝線維化のステージ,肝癌の発症予測,肝癌切除術後の生存予測などを定量的に評価する指標に用いられる.
M2BPGiのカットオフインデックス値を1.0としたとき,肝生検検査における線維化ステージF0・F1判定以上との一致率は感度,特異度とも高く,またF3・F4検体を用いてのカットオフインデックス値を3.0以上としたときのF4判定との一致率も感度,特異度とも高いとされている.測定範囲はカットオフインデックス値0.10~20.00(半定量)で,判定方法は,陰性(カットオフインデックス値<1.00),陽性1+(慢性肝炎 1.00≦カットオフインデックス値<3.00),陽性2+(肝硬変 カットオフインデックス値≧3.00)とされる.
肝疾患別ではC型肝炎では肝線維化
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