基準値
・男性:170~590mU/dL
・閉経前女性:120~420mU/dL
・閉経後女性:250~760mU/dL
測定法 EIA法
検体量 血清0.5mL
日数 2~7日
目的 破骨細胞由来の骨吸収マーカー
Decision Level
●基準上限以上(増加)
[高頻度]Paget病,副甲状腺機能亢進症,転移性骨腫瘍 [可能性]閉経期の女性 [対策]原疾患の検索,intact-PTHの測定
●基準下限以下(低下)
[高頻度]副甲状腺機能低下症,骨形成不全 [可能性]女性ホルモン剤服用,副腎皮質ステロイド剤服用 [対策]原疾患の検索,intact-PTHの測定
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ(TRACP)はマクロファージに由来する5a型(TRACP-5a)と破骨細胞に由来する5b型(TRACP-5b)が存在するが,後者を簡便に感度よく測定することが可能になり,破骨細胞の骨吸収能をより特異的に評価できるようになった.
TRACP-5bは破骨細胞の骨吸収が亢進する病態では上昇する.したがって代表的疾患として骨腫瘍,副甲状腺機能亢進症があげられる.
[関連する検査]
原発性副甲状腺機能亢進症やPaget病,甲状腺機能亢進症などの代謝性骨疾患および原発性骨腫瘍や癌の骨転移などで血中骨型アルカリホスファターゼ(BAP)濃度が高値を示す.
採取保存
血清にして-20℃にて長期保存が可能.
薬剤影響
副腎皮質ステロイド剤の長期服用で低値を示す場合がある.
保険注意
①代謝性骨疾患および骨転移(代謝性骨疾患や骨折の併発がない肺癌,乳癌,前立腺癌に限る)の診断補助として実施した場合に1回,その後6カ月以内の治療経過観察時の補助的指標として実施した場合に1回に限り算定できる.治療方針の変更後6カ月以内に1回に限り算定できる.②Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチド(NTx),オステオカルシ
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