診療支援
検査

ビタミンB1《チアミン》   239点
vitamin B1《thiamine》
鹿住 敏
(武庫川女子大学栄養科学研究所)

基準値 血中には遊離型と付リン化(すなわち活性化)されたエステル型が存在し,両者を総ビタミンB1として定量する

・全血総ビタミンB1:20~50ng/mL(59~118nmol/L)


測定法 HPLC


検体量 全血1mL


日数 3~5日


目的 ビタミンB1栄養状態の判定


Decision Level

●20ng/mL以下(低値)

[高頻度]ビタミンB1欠乏症:末梢性神経障害(脚気),中枢性神経障害(Wernicke脳症) [可能性]肝障害,糖尿病,甲状腺機能亢進症,副腎皮質機能低下 [対策]易吸収性ビタミンB1誘導体の経口投与


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 穀物の胚芽や肉類で摂取されたチアミン(T)は肝臓で付リン化されて活性型のチアミンピロリン酸(TPP)になる.

 摂取不足によるビタミンB1欠乏症では全血総ビタミンB1濃度は低値を示す.ただし,ビタミンB1塩酸塩は1回に10mg以上を経口投与しても吸収

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