基準値 血中には遊離型と付リン化(すなわち活性化)されたエステル型が存在し,両者を総ビタミンB1として定量する
・全血総ビタミンB1:20~50ng/mL(59~118nmol/L)
測定法 HPLC
検体量 全血1mL
日数 3~5日
目的 ビタミンB1栄養状態の判定
Decision Level
●20ng/mL以下(低値)
[高頻度]ビタミンB1欠乏症:末梢性神経障害(脚気),中枢性神経障害(Wernicke脳症) [可能性]肝障害,糖尿病,甲状腺機能亢進症,副腎皮質機能低下 [対策]易吸収性ビタミンB1誘導体の経口投与
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
穀物の胚芽や肉類で摂取されたチアミン(T)は肝臓で付リン化されて活性型のチアミンピロリン酸(TPP)になる.
摂取不足によるビタミンB1欠乏症では全血総ビタミンB1濃度は低値を示す.ただし,ビタミンB1塩酸塩は1回に10mg以上を経口投与しても吸収
関連リンク
- 臨床検査データブック 2023-2024/マンガン〔Mn〕 [保] 27点(包)
- 臨床検査データブック 2023-2024/亜鉛〔Zn〕 [保] 136点
- 臨床検査データブック 2023-2024/ビタミンAおよびカロチノイド レチノール
- 臨床検査データブック 2023-2024/ビタミンB2《リボフラビン》 [保] 242点
- 臨床検査データブック 2023-2024/ビタミンB6《ピリドキシン》
- 臨床検査データブック 2023-2024/葉酸〔FA〕 [保]* 150点
- 臨床検査データブック 2023-2024/ビタミンB12《コバラミン》 [保] 140点
- 臨床検査データブック 2023-2024/ビタミンC《アスコルビン酸》 [保] 305点
- 臨床検査データブック 2023-2024/ビタミンD 25-ヒドロキシビタミンD〔25-(OH)-D〕 [保] 117点
- 今日の小児治療指針 第17版/ビタミンD欠乏症