基準値 7~23μg/dL
測定法 蛍光法(DeMoor変法)
検体量 血清1mL
日数 2~4日
目的 副腎からの糖質コルチコイド分泌量の評価
Decision Level
●7μg/dL以下(基準下限以下)
[高頻度]副腎皮質機能低下症(Addison病,下垂体機能低下症),先天性副腎皮質過形成(21-ヒドロキシラーゼ欠損症,11β-ヒドロキシラーゼ欠損症) [可能性]甲状腺機能低下症,ネフローゼ症候群,肝疾患 [対策]必要に応じ,副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)負荷試験などを行う.また,血中コルチゾールやACTH濃度を測定する
●23μg/dL以上(基準上限以上)
[高頻度]副腎皮質機能亢進症(Cushing病,Cushing症候群,異所性ACTH産生腫瘍),副腎皮質刺激状態(ACTH,インスリンなどの投与時) [可能性]甲状腺機能亢進症,妊婦 [対策]必要に応じ,デキサメタゾン抑制試験などを行う.また,血中コルチゾールやACTH濃度を測定する
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
C-11位にOHのついたコルチコイド(ステロイドホルモン)の総称である.コルチゾールがその75%を占めるが,コルチコステロン,20β-ヒドロキシコルチゾール,21-デオキシコルチゾールなども含まれる.C-11位にOHのついたコルチコイドは,強酸により蛍光を発するため,その測定が比較的簡便に行える.その血中濃度を知ることにより,副腎皮質の機能異常を知ることができる.ただし,最近では,より特異的なコルチゾールの測定が容易に行えるため,その臨床的意義は薄れつつある.
[関連する検査]
血中ACTH濃度を同時に測定する.血中ACTH濃度が低値で本検査値も低値であれば,視床下部下垂体機能低下症が疑われる.血中ACTH濃度が高値で本検査値も高値であれば,Cushing病や異所性ACTH産生腫瘍が疑われる.血中ACTH濃度が低
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